2011年3月18日金曜日

授業始まりました

ようやく今年の授業が始まりました。昨年は7クラス250人いた生徒が今年から4クラス100人程度に減ってしまったので(政府の意向で量より質をとるとのこと)、美術の授業は週2日の午後だけになりました。
ちなみに僕のいる学校は教員養成校で、生徒は1年のカリキュラムの中で小学校で教える全教科の教育法を学び、卒業した後先生になります。全寮制3食付きで授業料も全額免除、選抜された生徒は理解力も学習意欲も高く、年齢のほとんど変わらない僕に対しても敬意を持って接してくれます。

美術の分野は立体造形と視覚芸術に分かれており、僕は立体造形のほうを担当していて、全国で統一されたオールカラーの教科書(生徒は持っていないけど図書室に数冊ある)に沿って授業を進めます。内容はなかなかしっかりしていて、型、陶芸、紙、金属、木工、織り、裁縫、農林畜産と料理まで含まれるのですが、それを1年でこなさなくてはならない上に素材も道具も全くと言っていいほど不足しているので、授業の半分以上は教室で理論を教えていました。でもやっぱり美術の面白さって手の中でものができあがっていくことなので、リサイクルとか身近な素材を取り入れながらなるべく制作の時間を増やしていきたいと思っています。

というわけで最初の授業は陶芸です。といっても学校には窯もなく、なにより僕自身ほとんど経験がないので少し心配でしたが、

とりあえず近所のダムまで粘土を探しに行くことにしました。僕の住んでいる町ナマアシャは山脈の中に位置するため比較的水が豊かで、ポルトガル植民時代に作られたダムが僕が知っているだけでも5つくらいあります。
 蓮の花が咲く穏やかな土地です。
山に囲まれていい気持ちな午後のピクニックでした。
 蛙や蜘蛛や蛇が出て大変でしたが、
無事粘土を発見。黄色、茶色、灰色が混ざっているものをよくこねて使います。
 学校に戻って制作開始です。
 爪楊枝、針金、ロープ、ボトルキャップなどを使って模様をつけました。
 粘土板もないので屋外で。みんな楽しそうでした。
この後本来なら2週間から1ヶ月ほど乾かし窯で焼成するのですが、学校に窯がないため今回の授業はここまでです。今年中にレンガを積み上げて窯を作りたいなと思っています。
国立美術館に展示してある陶器製の太鼓です。ヤギの革を木の杭で張っており、冷たく澄んだ水みたいな音がします。これを作るのが目標です。

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